目指すならどっち?公認会計士と税理士の難易度。受験経験者の感想まとめ

今回は、公認会計士試験と税理士試験の両方の受験経験がある私が受験時代の感想を書いてみたいと思います。

こんな方を読者として想定しています。

・今ちょうど税理士を勉強している人

・今ちょうど公認会計士を目指して勉強している人

・これから公認会計士か税理士どちらかを目指そうと考えている人

ちなみに私の勉強歴・受験歴はこんな感じです。

・大学時代に税理士科目(簿記論・財務諸表論)合格

・無職時代に税理士科目(消費税法)勉強→公認会計士に路線変更し受験・合格

目次

目指すならどっち?公認会計士と税理士の難易度。

税理士は量、会計士は質、と言われる理由は何?

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よく、質の難易度は公認会計士、量の難易度は税理士、と言われますね。

(この表現は、合っているような合っていないような・・)

税理士は量と言われる理由は、主に税法科目で税法の条文を丸暗記しなくてはいけないことが理由だと思います。これが本当に苦しいんですよ。

[chat face=”woman1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]私の受験生時代には、一言一句、句読点まで正確に丸暗記!なんて言われていました。[/chat]

一方の、公認会計士については、暗記も重要ですが、税理士が税法条文を覚えるほどの暗記の深度は求められません。というより、暗記を兼ねた理解力を求める傾向があります。

なぜなら、公認会計士は税理士に比べて受験範囲が広すぎて、条文暗記なんてほぼ不可能だからです。

そして、両方勉強した私の経験から言えば、

・税理士は合格レベルに到達するための勉強範囲が狭くて深い

・公認会計士は合格レベルに到達するための勉強範囲が広くて浅い

というのが言いたいことだと思います。

勉強範囲の広さと深度が圧倒的に両者で異なるんです。

まず、税理士であれば勉強範囲は主に会計と税法のみですが、一方の会計士であれば勉強範囲は会計と税法にくわえ、監査論、企業法、選択科目(経営学など)が加わります。

これだけでも会計士のほうが相当広い範囲を勉強しなければいけないことが分かると思います。

さらに、税理士であれば会計(簿財)で学ぶのは主に単体の会計です。

しかし、会計士であれば会計学で学ぶのは、単体の会計に加え、さらに連結会計や企業結合会計や管理会計があり各ボリュームが単体の会計の何倍もあります。

あくまで個人的な感覚ですが(私の受験生時代と変わっていなければ・・)

[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]合格レベルに達するための勉強範囲が会計学だけでも4倍くらいある[/chat]

という感じがします。

なので、税理士レベルの条文暗記なんてやってられないんですよ。範囲を網羅するので手一杯です。

リスクヘッジ思考なら税理士スタートがオススメ!

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まずはじめに結論から言います。

あくまで個人的な意見ですが、リスクヘッジ思考の強い方は、税理士から受験勉強を始めるのが良いと思います。

とくにオススメは、簿記論と財務諸表論。

理由は、不合格に対するリスクヘッジがしやすいからです。

・税理士は科目ごとに1科目合格でも履歴書に書ける

・税理士は受験科目を絞れば相対的に合格しやすい

おそらく、この記事を読んでいらっしゃる方は、どっちにしようか迷っている方だと思うので、リスクヘッジ的な思考もあるんだと思います。

税理士を目指すのであれば、はじめに、簿記論と財務諸表論を勉強すると思います。

簿記論と財務諸表論に合格した立場であれば、公認会計士へ受験路線を変更した際にも受験上非常に有利で、

・公認会計士の1次試験(短答式試験)の会計学が免除される

という科目免除制度を利用することが出来ます。

[chat face=”woman1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]公認会計士試験で、この科目免除制度が利用できる人は、受験時に相当に優位な立場になれます!![/chat]

受験経験者である私だからこそ声を大にして言いたいのですが

公認会計士試験では、短答式試験がなかなかの曲者です・・

とくに短答式試験の会計学(財務会計論と管理会計論という分野)はめちゃくちゃ難しいんですよ。短答式試験を失敗する人の多くは、会計学で失敗することが多いです。

すでに話しましたが、会計士試験の会計学は、税理士では馴染みの薄い連結会計や企業結合会計なども含まれるため、税理士よりも圧倒的に会計の勉強範囲が広いです。

これを免除されるというのは相当有利でおいしいです!

途中で仮に会計士受験に路線変更するときも非常に有利になる

私は、大学時代に税理士科目を勉強しており、簿記論と財務諸表論を合格していました。

受験を公認会計士に路線変更したときも、科目免除制度が利用できたおかげで、短答式の受験前には監査論や企業法に勉強時間を集中でき他の受験生に比べて有利に勉強を進められました。

その結果、短答式は一発合格できました。

会計士になるんだ!という熱量が今ひとつという人は、税理士の簿記論や財務諸表論から勉強していくのが良いと思います。

合格のしやすさ・スピード重視なら会計士がオススメ!

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絶対に会計士になるんだ!という意気込みがある人、受検に専念できる環境にある人は、会計士をオススメします。

私の大学時代の同期が公認会計士を合格しているのですが・・彼の言葉が参考になると思います。

[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]会計士合格は、1科目毎の習熟レベルが低くても、全体の総合力で勝てばいいから戦略を練りやすい[/chat]

これは確かにそうだと思います。

会計士受験においては苦手な科目があっても問題ありません。

得意な科目で補って、総合力で合格点に到達していればいいので、合格までの戦略を自分なりに練りやすいというのがあります。

会計士受験では、そもそも勉強範囲が広すぎるので、すべての科目を完璧に習熟していくことは不可能で、多くの受験生がなにかしらの得意科目、不得意科目を抱えて受験することになります。

ですので、総合力で合格点を目指して、短期集中で一発合格(たった1〜2年で合格)していくことも不可能ではありません。

一方の税理士受験に関しては、1科目毎に条文暗記レベルで習熟していなければならず、科目毎に熾烈な高レベルの戦いが求められます。

受験する全ての科目を得意科目にしていく覚悟が必要なので、いったん苦手意識を持ってしまうと受験が長期化しやすいように感じます。

絶対に会計士になるんだ!という意気込みがある人、受検に専念できる環境にある人は、会計士受験を検討してみたら良いでしょう。

いったん一般企業に就職するのもアリ!

私は、大学時代に税理士を勉強したものの、いったんは就職の道を選びました。

理由は先輩からのこんな一言でした。

[chat face=”man1″ name=”” align=”left” border=”gray” bg=”none” style=””]はじめから専門職を選んでしまうより、一般の会社をまずは経験してみるのも視野が広がるから経験になる[/chat]

いま色々進路を悩んでいるようなら、資格を活かした専門職に決めこまずに、一般事業会社を経験しておくのもいいと思いますよ。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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